短期前払費用

[記事公開日]2013/04/29
[最終更新日]2015/11/03

法人が1年分の家賃を一括して支払った場合、
本来は費用収益対応の原則に従い(適正な期間損益を計算するため)
その事業年度までの期間に対応する家賃のみが当期の経費となり、
翌事業年度以降の期間にかかる金額は前払費用となります。

ただし、企業会計上の重要性の原則に基づく経理処理を税務上も認めています。

つまり、
前払費用のうち1年以内に提供を受けるサービスにかかるものを支払った場合には、
一定の要件のもとに、経費計上することを認めることにしています。
(法人税法基本通達2-2-14でその旨を規定しています。)

例えば3月決算の法人が家賃年額(4月から翌年3月)を3月末に前払により支払う場合などです。
ただし、3月決算の法人が2月に家賃年額(4月から翌3月)を前払により支払う場合などは認められません。
(支払った日から1年以内に受けるサービスに係るものに限ります)

参考 → 短期前払費用の取扱いについて

法人税法基本通達2-2-14(短期の前払費用)
前払費用(一定の契約に基づき継続的に役務の提供を受けるために支出した費用のうち当該事業年度終了の時においてまだ提供を受けていない役務に対応するものをいう。以下2-2-14において同じ。)の額は、当該事業年度の損金の額に算入されないのであるが、法人が、前払費用の額でその支払った日から1年以内に提供を受ける役務に係るものを支払った場合において、その支払った額に相当する金額を継続してその支払った日の属する事業年度の損金の額に算入しているときは、これを認める。
(注)例えば借入金を預金、有価証券等に運用する場合のその借入金に係る支払利子のように、収益の計上と対応させる必要があるものについては、後段の取扱いの適用はないものとする。

ちなみに「前払費用」とは?
● 一定の契約に従って継続的に等質等量のサービス提供を受けること
● 役務提供の対価であること
● 翌期以降において時の経過に応じて費用化されるものであること
● 当期中にその対価として現実に支払ったものであること
この4つの要件を満たすものと解されます。

※税理士の顧問料などは、毎月のサービスが等質等量とは限らないので「不可」

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